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公益財団法人石橋財団

アーティゾン美術館のブランディングとプロモーション

アーティゾン美術館

2020年1月、東京・京橋にアーティゾン美術館がオープンしました。1952年創設のブリヂストン美術館を前身とし、「創造の体感」をコンセプトとする新しい美術館として誕生したものです。

世界に通用する美術館をつくるというこの先取的なプロジェクトに、アクシスはユーザー調査、コンセプト開発の段階から関わることができました。美術館を運営する公益財団法人石橋財団のディレクション下で、空間デザイン構想、ネーミング、ロゴ等々のVI(ビジュアル・アイデンティティー)開発、プロモーションなど、さまざまなフェーズにたずさわりました。

アクセントや装飾を排したロゴ

ネーミングとVIは、コンセプトに対する意志とデザインへの一貫した美意識を持つ石橋財団のクリエイティブ・ディレクションのもと、開発を進めていきました。

美術館名のARTIZON(アーティゾン)はART(アート)とHORIZON(ホライゾン、地平)を組み合わせた造語です。過去から現在にいたるまでアートの世界には無数の作品が存在し、今も新しい表現が創造されつつあります。そうしたアートの限りない地平を、多くの方に感じ取っていただきたいという意志が込められています。

アーティゾン美術館

美術館ロゴのデザインは、明快で強い意志と、懐の深さ、普遍性を感じさせることを目指し、あえてアクセントや装飾を排したシンプルでニュートラルな造形としています。基本となる二行組では、ARTIZONとMUSEUMの左右を揃え、地平線・水平線を間にしてリフレクションしているイメージを表現しました。

世界に通用する美術館にふさわしいよう、ロゴ開発にあたっては英語ネイティブの方のグループインタビューを繰り返しながら精緻化を進めていきました。

ロゴを展開した各種アイテムでも、シンプル、ニュートラルな造形を踏襲しています。

アーティゾン美術館
アーティゾン美術館
アーティゾン美術館

一方で、動きのあるグラフィックエレメントを複数用意し、ブランドイメージに拡がりをつくり出せるようにしました。

アーティゾン美術館
アーティゾン美術館

「創造の体感」を広告のテーマに

開館に向けたプロモーションも、「創造の体感」をテーマに、美術館と多くのアイデアを交換しながら形にしていきました。その中から、開館前の新聞・雑誌広告を紹介します。

アーティゾン美術館

2019年9月-10月に展開した広告では、新しい美術館の誕生を告げるとともに、創造と格闘した作家たちの姿に焦点を当てました。私たちが目にする作品の後ろには、必ず生きた作家たちがいる。その姿を感じてほしい。それが広告のコンセプトになっています。美術館が選定した作家のポートレイトをもとに、並べたときの強さ・深さ・美しさのバランスを試行錯誤しながら、つくり上げました。

アーティゾン美術館

開館を目前に控えた11月の広告では、絵画とQRコードを組み合わせました。アーティゾン美術館はQRコードを活用したプロモーションを展開しており、その一環として制作した広告です。それぞれのQRコードをよく見ると絵画になっていることがわかると思います。スマートホンをかざすと、アーティゾン美術館のウェブサイトでその作品を見たり、チケット予約を行えるという仕掛けです。

2020年の展覧会スケジュールでは、見やすさと、ロゴのデザインにも通じるシンプルな美しさを大切にしました。

アーティゾン美術館
アーティゾン美術館
アーティゾン美術館
アーティゾン美術館

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実際に足を運ぶとわかりますが、アーティゾン美術館は「創造の体感」、すなわち、見る、感じる、知ることによって作品の創造性を体感できる新しいかたちの美術館を目指しています。初期段階のユーザー調査から数えて、10年。そうした大きな挑戦に関わることができたのは、我々アクシスにとっても、幸福なことです。

> アーティゾン美術館 Webサイト

アーティゾン美術館
雑誌「新建築」(2020年3月1日発行 株式会社新建築社)にて掲載されました。
特集=ミュージアムタワー京橋/アーティゾン美術館 P.72〜P.83

CREDITS

Client 公益財団法人石橋財団
Producer 宮崎光弘 + 吉田栄二(AXIS)
Planner 高山 徹 + 皆川雄一 + 稲本喜則(AXIS)
Art Director 渡辺一人(AXIS)
Graphic Designer 新田裕樹 + 大久保彩佳 + 南澤裕文(AXIS)
Copy Writer スコット・レーマン、三宅真樹子、稲本喜則(AXIS)
Project Manager 尾崎美穂子(AXIS)