AXIS design

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本田技研工業株式会社

Honda「自由運転」プロジェクト 自動運転の便利さと運転する楽しさの両立

Hondaの新しいプロジェクト「自由運転」。 プロジェクトの発表や「DESIGNART TOKYO 2019」のイベント出展を前に、 AXISではデザイン視点でのコミュニケーションを担当しました。Webマガジン「AXIS」では、自由運転のプロトタイプを体験するデモ映像と記事を掲載。デザイン誌「AXIS」のクルマ特集号では、デザインやプロジェクトの視点からプロジェクトを読み解きました。

「未来の概念」を伝えるには?

Hondaの「自由運転」とは、「現代の運転」と将来クルマに導入されるであろう「自動運転」の長所を併せ持つ、2030年代に向けた新しい自動運転の概念です。自動運転をベースとしながら、時としてドライバーが自らハンドルを握り、自由に運転を楽しむといった使い分けを直感的にシームレスにおこなうもの。自動運転の便利さと運転の楽しさを両立した、Hondaらしい未来のビジョンです。

自由運転のコンセプトカーのスケッチ
自動運転では窓の景色を眺められる
東京大学教授の山中俊治さん

世の中に「自由運転」を伝える。

「自由運転」という言葉から感じたコミュニケーションにおけるハードルは、「自由運転」が、まだ誰も知らない未来の概念であることでした。

「自由運転」の理解には、自動運転への理解が欠かせません。 例えば、「自由運転」のデモカーに搭載した象徴的なステアリングも、現在から見ればむしろ当たり前の存在。あえてステアリングを残すことが大きな意味を持つことは、自動運転時代における提案だからこそです。そこで、自動運転を説明し、さらに「自由運転」を理解してもらうために2つの取り組みをおこないました。

徴的なステアリング


3人のアーティストによる「自由運転」の体験

最初の取り組みは、このプロジェクトへの興味を引くことでした。
ターゲットは、一般のクルマユーザーではなく、最先端の技術やデザインに興味を持つ層。「アート」、「バイオ」、「暮らし」といった多様な領域で活躍する3人に「自由運転」のプロトタイプを体験してもらい、その様子を元にした3本の短いムービーを制作しました。
Webマガジン「AXIS」にランディングページを設け、3人が自由運転を体験する模様を収めた動画と写真とテキストで記事を構成しました。

前田有紀さん/フラワーアーティスト
福原志保さん/アーティスト
鈴木康広さん/アーティスト

体験してもらった3名のアーティストには、「自由運転」の詳細をあえて伏せ、極力、先入観のない状態でデモ体験に挑んでもらいました。その反応は、驚いたり、楽しそうだったりとさまざま。初めての体験を通じて垣間見える、3人の素の表情や反応によって、見る人に「楽しそう」「もっと知りたい」と感じてもらう。これを、プロジェクトに興味を持ってもらう接点とし、さらに詳細を知りたい場合には、デザイン誌AXISの記事を読んでもらうという流れをつくりました。

「自由運転は便利なツールじゃなくて、発見のためのツール」 
鈴木康広さん/アーティスト

世の中に当たり前に存在するもの、日常でつい見逃してしまいそうなものに新たな視点からアプローチし、自由な発想から、驚きや気づきを促す作品を発表してきたアーティストの鈴木康広さんが感じた、Hondaの「自由運転」の可能性
Web Magazine AXIS:www.axismag.jp/posts/2019/10/148553


「ドライバーも自由だけど、周りの人たちも自由になるのがすごく大きい」 
福原志保さん/アーティスト

バイオ領域で活動するアーティスト、福原志保さんが、本田技術研究所の一室で自由運転のシミュレーターを体験。ヒールのまま乗り込んだシミュレーターで感じた、身体とインターフェイス、クルマと人との未来の関係
Web Magazine AXIS:www.axismag.jp/posts/2019/10/148899



「家族3人でシートに並んで、同じ目線で、一緒に景色を楽しめる」 
前田有紀さん/フラワーアーティスト

鎌倉を拠点にフラワーアーティストとして活動する前田有紀さんが、仕事に、家族の送迎に、日常的にクルマを使うフラワーアーティストであり母親の視点から捉えた、Hondaの「自由運転」
Web Magazine AXIS:www.axismag.jp/posts/2019/10/148968

3人の反応を見てみることには、プロジェクトへのフィードバックという狙いもありました。自動運転のプロジェクトリーダーである本田技研工業株式会社の鈴木健之さんは、こうした反応から、「自分の意思がクルマを通じて拡張されたという感覚が、ヒトにとってとても刺激的であり、それが発想を拡げたり、新しいことにチャレンジさせるきっかけになる。」という発見があったと振り返ります。

開発の振り返りを語る鈴木健之さん(前列右から3人目)


プロジェクトの本質を伝える

デザイン誌「AXIS」の役割は、開発の経緯を詳細に紹介することでした。 自由運転プロジェクトの本質は、完全自動運転が実現するであろう未来に、パーソナルで移動することの価値とは何かを考えること。 そんな「自由運転」プロジェクトのコンセプトや開発の経緯、モビリティの未来について掲載しました。

人とクルマの未来の関係を描く

ホンダが考える「自由運転」という新たな体験

「自由運転」は、自動運転と自らの意思で行う運転がドライバーの行為によってシームレスに切り替わるコンセプトです。高度な自動運転技術によって事故の心配のなくなった未来の状況下では、フィジカルな負荷がなくなり、視界が拡がることで、ドライバーの好奇心を増幅していきます。同乗者や、自転車で走る友人と並走しながらの会話や運転を楽しみながら、ふと目に入った美しい景色を撮影するなど、さまざま行動が拡張されていきます。Hondaはステアリングを残すことで主体的に移動する楽しさや、そこから広がる可能性を残していきたいと考えていることを表現しています。

Honda CES出展:www.honda.co.jp/CES/2020/detail/augmented_driving/
Honda 自由運転記事:www.honda.co.jp/topics/2019/1114.html

CREDITS

Creative Director. Planner 伊東勝彦(AXIS)
Supervisor 廣川淳哉

Editorial
Editor 上條昌宏(AXIS)
Interviewer, Writer 廣川淳哉
Photographer 谷本夏(studio track 72)

Movie
Editor 伊東勝彦(AXIS)
Video Creator 山田修平(HANABI)

Web
Producer 出原俊邦(AXIS)
Writer 廣川淳哉
Tittle Design 山崎達陽(AXIS)

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